
黒田 久一
惣菜のわかるオヤジのブログでは、フルックスグループ代表の黒田久一が、日々の出来事を発信いたします。
2010.10.15
ニューコベントガーデン卸売市場では、もう恐らく量販店対応は皆無だと思います。
テスコも、アズダも、セインズベリーも、モリソンズも、マークス&スペンサーもこちらの市場は、利用していないと思います。
市場に残っている業者は、業務用(外食用)ディストリビューターだけが、残っているように思います。
また街中の果物屋さんのような単独店は、こちらの市場を利用しています。
一番上の写真は、ディストリビューターです。
カメラを向けると、いろいろと聞かれたので、逆に、何軒のレストランに納入しているのか?と私のたどたどしい英語で聞くと「150店舗」だと答えてくれました。
上の写真は、小分けをしている様子です。
そして逆に質問されました。
「お前とこは、何軒納入しているのか?」
私は
「レストランや給食関係は、約150店舗で、食品スーパーは、約1800店舗だ」と答えると
「ビッグカンパニー!」と叫んでました(笑)。
1800店舗と言っても、ちょこちょこの量なんですが、そんな微妙な英語力は、私には、ないので…。
真ん中の写真は、ジャガイモの皮剥き作業です。
下は、剥きジャガイモです。
レストランからの要請でしょうね。
日本と同じ光景です。
黒田久一
2010.10.15
アメリカでは、外食向きの納入業者をディストリビューターと言います。
イギリスでは、ディストリビューターと言う単語も使うようですが、卸売市場内に停まっているトラックには「ケータリング」と言う表現を見掛けました。
上の写真です。
社名には、ケータリングと言う単語を使い、仕事内容には、チルド・ディストリビューション、つまり「低温小分け配送」と書かれていました。
道中に読んだ論文でも「ケータリング」と言う単語が出ていて、我々日本人がイメージする「ケータリング」=「仕出し」の意味ではありません。
いや正確には、何れも意味も両方とも含んでいるのかもしれません。
米語と英語の違いでしょうか?
地下鉄をサブウェイと言う国もあれば、アンダーグラウンドと言う国もある。
論文では、ピンと来ない箇所も実際に来て自分の目で確かめると
「なるほどなぁ」と合点が行く事も多いです。
ちなみにディストリビューターの先進国、アメリカでの最大手は、シスコと言う会社です。
外食向けディストリビューターは、世界的には、高収益型ビジネスモデルです。
下の写真は、小分けされ、今から、レストランに配達される野菜です。
黒田久一
2010.10.15
この卸売市場を一人で、ぶらついていて、ディストリビューションの仕事、つまり、業務用の「納め業務」が、中小の青果業者の生き残りの道だと言う事が理解出来ます。
そして面白いトラックを発見しました。
野菜のホームデリバリー(宅配)です。
それもオーガニック専門みたいで、ここで差別化しているようです。
「vegbox」
「野菜箱」と訳せば良いのでしょうか?
さしずめ日本のオイシックスみたいな会社かもしれません。
そして
「HUGEsauce」
と言う看板の会社を発見!
場内で、ソース製造工場がありました。
一番下の写真は、タンクにソースが入ってました。
ディストリビューション(小分け)の仕事、ソースを加工したりする仕事、これらが、市場業者としての生き残りの「新しい芽」かもしれません。
「HUGEsauce」
その名の通り“巨大な”会社になって欲しいですね。
6年ぶりにこの卸売市場に来て、弊社グループの「仲卸のみの単体経営からの脱却」は、本当に正しかったと、自信を得た再訪問となりました。
まだまだ問題は、多いですが、これからもチャレンジして参ります。
海外に来て、このように「大きな流れ」(=トレンド)を肌で感じ、次の将来を俯瞰しながら、前進する事は、大変有益だと感じています。
黒田久一