
黒田 久一
惣菜のわかるオヤジのブログでは、フルックスグループ代表の黒田久一が、日々の出来事を発信いたします。
2015.09.28
今、ベネチアからミラノに向かう列車の中です。
パリで単独で4泊し、今夕、ミラノで、日本惣菜協会のミラノ万博視察団と合流します。
さて、私は、2005年9月28日、NTT西日本大阪病院にて、胃ガンの手術を受けました。
人間ドックで胃ガンが発見され、あれよあれよと悩む間もなく、胃と胆嚢を全摘致しました。
手術前日に胃が無くなってしまうと言う猛烈な不安、そして、必ず生きて還りたいと言う執念のような気持ちが交錯したあの日を昨日の事のように鮮明に思い出します。
胃が全く無くなってしまって、果たして、これからご飯が食べられるようになるのだろうか…と。
前日にイチゴのショートケーキを食べました。
やはり、食べながら、涙が止まりませんでした。
そして、手術は無事に成功しましたが、術後、腹水が溜まり、高熱にうならされました。
あれほどの高熱は、生まれてから、後にも先にも、経験したことがありませんでした。
本当に生死をさまよった感じでした。
そして、再度、開腹手術が検討された日の晩に抗生物質が劇的に効き、熱が下がり、お腹が、メスでズタズタにならずに(笑)、済みました。
あの日、本当に苦しかったです。
あれから10年が経ち、私は、56歳となりました。
おかげさまで、今は、すこぶる健康に暮らしています。
本当に有難いことです。
こちらで川島なお美さんの訃報に接しました。
そして次男(24歳)の高校時代の同級生も急逝の知らせが…。
本当に無念だったと思います。
私は、大病を経験したことは、いろんな意味で、「決断力」が備わりました。
この10年で会社は、大きく変わりました。
当時、弊社グループの本社は、大阪の東部市場でしたが、撤退を決断し、奈良に全ての事業を一拠点集約しました。
理由は、私の病気と片腕の杉林(グループ副代表兼㈱奈良三晃の代表取締役)も、ほぼ同時期に病に倒れたことや青果物流通の激変をにらみ、決断しました。
その後、奈良に本社を建て、HMR工場(カット野菜工場)なども建てました。
当時、グループ6社ありましたが、現グループ副代表であり、㈱味の大和路の代表取締役である奥村が、グループの整理統合の陣頭指揮を執ってくれました。
この10年間、数々の挑戦と失敗の繰り返しでした。
昨年の2月には、グループ創業50周年の記念式典も創業者である黒田一郎のもと、挙行することが出来ました。
大変有難いことでした。
今日、ここイタリアで、私のガン克服満10年の節目を迎えられましたのは、大変有難い気持ちでいっぱいです。
弊社グループの商売は、常に、お天道様と向き合いながらやる商売です。
常に不安を抱えながらやる商売です。
これからも、知恵を総結集し、お天道様と向き合いながら、食と農を結びつける夢の商売の実現の為、弊社グループの全社員が力を結集し、精一杯、頑張って参りたいと思います。
写真は、一番上は、ベネチアからミラノの車窓からの田園風景です。
真ん中は、ベネチアにて。
一番下は、パリの新凱旋門(ラ・デファンス)にて。
ベネチアからミラノ行きの列車にて
黒田久一
2015.09.25
今回のパリ訪問の大切な目的の一つに欧州最大の卸売市場「ランジス市場」を訪問することが、実現しました。
欧州の多くの卸売市場は、一般消費者の入場を厳しく制限している市場が多いです。
ランジス市場も入場許可証がなければ原則、入れません。
今回も、一人旅でもあり、またまた恒例の、一か八かの突撃潜入に(笑)、無事に成功しました。
今回で3回目の訪問です。
今朝は、サン・ラザール駅から乗ったイラン人タクシードライバーが、ランジス市場の入場許可証を偶然に持っていてくれたおかげで、ゲートが開きました。
まさしく、いつもの「神頼み」です(笑)。
市場の入口は、高速道路のゲートのような感じです。
先日、奈良県の荒井知事とお会いする機会があり、その席で、荒井知事の口から「ランジス市場を知ってるか?」と聞かれました。
まさか荒井知事から「ランジス市場」を聞くとは思いもよりませんでしたが、荒井知事は、運輸省時代にパリ駐在のご経験がおありのようで、詳しいのだと知りました。
ただ荒井知事はパリ駐在中にはランジス市場には訪問されていないので、是非とも、私の拙いレポートを後日、お渡し出来るようにしたいと思います。
ランジス市場には、結局、3時間滞在しました。
緯度の関係で7時すぎまで、パリは、真っ暗です。
いつもそうですが、いろんな国の卸売市場を訪問するたびに、両親が、青果仲卸業を52年前に創業してくれたおかげで、今があることを再認識させてくれるのが私にとりましての「市場」です。
創業までは、父は青果荷受会社のセリ人、母は、結婚するまでは、農協の職員でしたので、私の体には脈々と「市場人」の血が流れています。
私は、市場を訪問する度に、もう一度、原点を見つめ直します。
青果物流通は、お天道様相手だけに、何かと苦労も多いですが、それだけやりがいもある仕事です。
市場で朝焼けを見て、あせらず、地道に、FRUXグループを100年企業にしたいと思いました。
黒田久一
2015.09.23
本日より欧州へ視察に参ります。
今回は、(一社)日本惣菜協会のイタリア・ミラノ万博の視察団です。
私だけ先行出発します。
エールフランス機(写真はKLMオランダ航空(笑))なので、経由だけじゃ、もったいないので、、パリに立ち寄り、いろいろとMRします。
イオンと提携した冷凍食品専門スーパー「ピカール」、欧州最大の卸売市場「ランジス市場」、カルフール、ルクレール、オーシャン、カジノなどのフランスを代表するSMを見て参ります。
また、本場のマルシェも見たいと思います。
パリでの視察が計画通り順調に進み、時間的余裕があれば、ユーロスターで、日帰りでロンドンに行き、「COOK」というこじんまりした冷凍食品専門スーパーも視察します。
今回は、日惣協の理事の大半の方々も参加されます。
道中、精一杯勉強し、有益な情報を収集したいと思います。
昔取った杵柄(バックパッカー)もありますが(笑)、今や、立場も自覚していますので、行動につきましては、安全性第一で、無理のない旅をしたいと思います。
黒田久一