
黒田 久一
惣菜のわかるオヤジのブログでは、フルックスグループ代表の黒田久一が、日々の出来事を発信いたします。
2009.05.24
先日来より、何度か農林水産省にお邪魔する機会を得ています。
当然、わが社の八百屋の商売特に、卸売市場の商売は、農林水産省の管轄下にあります。
しかしながら、今まで農林水産省は、雲の上の存在であり、意見を言うような立場にはありませんでした。
この度、ある委員会に、ご指名を頂きました。
私のようなコテコテの商売人が、ノコノコと登場するような会合ではなく、威厳のある会合です。
これを機会に、今一度、日本の農業は、何が問題なのかを、自分なりに整理してみたいなと思います。
テーマが大きすぎて、正しい答えは、出せないかもしれませんが…。
この前、会合の中で、ある方がこうおっしゃいました。
「批判的な意見を展開するには、たやすいけれど、こんな機会だから、建設的な意見を交換できる場にしましょう。」と。
まさしく同感だと思いました。
誤解のないように、お上に迎合するのではなく、批判的な展開は、時間の無駄かと思うので。
写真は、ICカードです。
農林水産省に入るのに、地下鉄の改札みたいなゲートがあました。
黒田
2009.05.21
昨日は、午後から「野菜ビジネス協議会」の総会でした。
この協議会は、大手商社、大手食品メーカーの原料部、そしてカット野菜メーカーなどで構成されています。
「業務加工用途の野菜」の調達が主な目的です。
昨日は総会だったので、農林水産省の生産局からも官僚の方が来られていました。
私が弊社グループのカット野菜事業の責任者となり、今年で21年目になります。
引き継いだ頃は、100%が“市場調達”でありました。
つまり“カット屋”は、毎日毎日の相場に左右された、いわば“バクチ商売”でした。
あれから20年経ち、原料確保は昔と比べれば格段に安定的になりました。
しかしながらまだまだ安定しない品目もあります。
日本の青果物は「青果用」つまり食品スーパーの店頭に並ぶような青果物を中心に産地形成されて来ました。
ちなみ私の父は、大手荷受会社のせり人であり、母は愛媛県のみかん産地の農協の職員でした。
オヤジ&お袋の時代には、ほぼ全てが青果用出荷だったと思います。
日本の青果物流通は、規格等階級別に細かく選別する。それが基本でした。
“見栄え重視”の野菜作りでした。
ほうれん草を一例に取れば、丈の長いほうれん草を作れば、市場では二級品として値が付かない。
一方、業務用途とすれば、重量ベースが大きな視点なので、こちらが評価されるなど、ギャップがかなりあります。
品種選定も大切でしょう。
この20年くらいの間、その加工業務用野菜の領域では「中国産野菜」の果たした役割は、あまりにも大きいと思います。
その中国産が今や敬遠されている。
そこでにわかに国産回帰の動きです。
今や食のあり方、つまり家庭で食事を作る内食から中食&外食が増え、つまり「食の外部化」が進みました。
家庭で調理した野菜を食べるより、知らず知らずのうちに工場などで加工された野菜を多く食べています。
ここが今、過渡期であり、農林水産省もいろんな施策を打ち出しています。
昨日の基調講演は「野菜工場」についてでした。
書き出したらキリがないので、追々、当ブログにて、書きたいと思います。
今から、あるお取引先の取引先集会の為、埼玉県・川越に参ります。
途中、越谷に寄り、激安スーパー「マルサン」に立ち寄りました。
ここは、よくテレビで取り上げられていますが、家族経営のお店です。
訪問させて頂いた今日も社長のお父さんと息子さんたちが、品出し作業に終われていました。
家族経営の強さを実感しました。
黒田久一
2009.05.21
今日は、某大手量販店の子会社である惣菜会社の取引先集会に行って参りました。
それが終わってから、大田区の糀谷にある①イオンの「まいばすけっと」と
②篠崎屋の直売所に寄りました。
イオンさんは、岡田社長が、今後はGMSの出店は見送り、この小型店の「まいばすけっと」を数百店規模で出店して行くと先日、発表されました。
糀谷の「まいばすけっと」は、商店街が一歩外れた道にある場末のちっぽけなマンションの一階にありました。
イオンさんは確か「アコレ」と言うボックスストア業態に最近チャレンジしたばかりです。
個人的には、ボックスストア業態のダイエーさんがやって来た「ビッグエー」を何とか手に入れ、そこを徹底的に深堀りした方が、時間も労力も全然違うと、素人の私は思いました。
ドイツのアルディは素晴らしいと思います。
関西では、サンディが頑張ってます。
次に篠崎屋さんの直売所に行きました。
ここは、夕方だった事もあり、お客さんは、結構、入ってました。
おばちゃん2人で販売をやってました。
篠崎屋さんは、豆腐屋の上場企業ですが、スーパーに苛められたからと直売所や外食にシフトし、上場に成功した会社だったと聞きます。
一時は、スーパーをやっつけて成功したからと、マスコミの寵児となりました。
しかし気付いたら、疲弊した豆腐メーカーを買いあさり、またまた量販店対応に力を入れた。
そしてまたまた量販店対応を縮小し、直売所に力を入れるとの事。
先日の日本食糧新聞の記事では、卸と小売の構成比が半々となってました。
今日、見学したお店は、確かに初期投資はかかってませんが、正直言いまして、ガックリしたのは、全てパックに入っている豆腐しかなかった事です。
昔の豆腐屋は、水で床がビシャビシャで、親父は必ず、長靴を履いてました。
手ですくって豆腐を入れて…。
大規模工場で生産された豆腐なら、正直言いまして、スーパーで買っても同じではないかと個人的に感じます。
食品業界は、皆、もがき苦しんでいるように感じます。
わが社も同じですが…。
黒田久一