
黒田 久一
惣菜のわかるオヤジのブログでは、フルックスグループ代表の黒田久一が、日々の出来事を発信いたします。
2009.06.26
東京からの京都へ向かう新幹線です。
今朝(6/26)の日経の朝刊の一面記事は、
「通販、コンビニ・百貨店を抜く」と言う記事です。
これはある意味、大きな出来事かと思います。
先日、たまたま「チェーンストア・エイジ」と言う雑誌にこの種の記事があり、手帳に書き留めていたので、それを開くと
直近データでは、各市場規模は、
①百貨店市場=7兆4千億円
(将来的には5兆円になるとショッキングなコメントも)
②コンビニ=7兆8千億円
③GMS=8兆8千億円
④SM=17兆1千億円
日本は、戦後しばらくは百貨店大全盛時代でした。
ダイエーが、三越の売上を抜いたのが、1972年です。
当時のダイエーは、「Over M」の大スローガンの元、頑張ったと聞きます。
そのダイエーはしばらくは、小売業の第1位に君臨し続けるも、程なくして脱落しました。
今は、グループ企業としては、セブン&アイですが、今朝の記事にもありますように、通販がかなり伸びてています。
「通販」=「インターネット時代」です。
本の流通も、全体売上の1割が、ネット販売です。
食品スーパーも「ネットスーパー」に力を入れています。
少子高齢化と相まって「有人店舗」のあり方を根本的に見直す時代が到来しているのかもしれません。
外食産業を含む全てのマーケットでオーバーストアの感が否めません。
でも個人的には、やはり、実物を手に取っての販売方法は、永遠に不滅だと思います。
黒田久一
2009.06.25
今日は、農林水産省での会合に参加させて頂きました。
「農協の改革」についての委員会です。
今日で第2回目でした。
今日は、弊社の「惣菜のわかる八百屋塾」でしたが、こちらの委員会を優先させて頂きました。
八百屋塾もお陰様で、第22回目となりました。
今回も100名以上の来場者がありました。
本当に有難い事です。
私が留守していても、これだけの大きなイベントが、社内で粛々と進める事が出来る体制ができ、嬉しく思います。
さて、本日の農林水産省の委員会は、長野県のトップリバーの嶋崎社長などの農業生産法人3社が、ゲストとして招かれていました。
嶋崎社長は、先日のカンブリア宮殿でも「儲かる農業」として紹介されていた人です。
番組内でも感じましたが、歯に衣着せぬ物言いのストレートな人でした。
前回(第一回)の委員会は、農協の概要説明と自己紹介で終わりました。
しかし今回は、説明部分は冒頭部分だけで、あとはフリートーキングでした。
嶋崎社長に対する質問が圧倒的でした。
嶋崎社長曰く「私はトラクターにも乗った事もないし、農業の経験は全くありません」と。
お話を聞いてみて、農業を「経営」されています。つまりビジネスを立派にされています。
特に就農者を育成するのが、ビジネスの根幹だとお見受けしました。
どちらもテレビでよく出演されますが、嶋崎社長と和郷園の木内代表の違いは、私なりに次のように感じました。
それは木内さんは百姓上がりの商売人であり、嶋崎さんは、産地業者が、自ら内製化する為に農業をしている百姓だと。
生でいろんなお話を聞けるので、有難いです。
今日までの二回の委員会で、農協に対するイメージが、今までのイメージと違う部分もあり、再確認できます。
あと残りの3回の委員会を有効に活用し、さらに農業の実態、農協の実態を自分なりに把握したい。
そして私は、川中の実務者の立場としての意見も出したい。
追伸
夕方、農学部の二回生である長男と東京で晩御飯を食べました。
二回生になると農業実習も増えているようで、学生たちが、自ら茶摘みした新茶をくれましました。
晩御飯を食べながら、農業実習の話やら農協の話やらをしました。
農業は、本当に奥が深いとあらためて感じた一日でした。
明日は、息子たちが茶摘みした、そのお茶を飲んでみたいと思います(笑)。
黒田久一
2009.06.24
今日から東京に参ります。
明日、農林水産省の会合に出席する為です。
その機会を与えて頂いた事で、私にとりまして、日本の農業のあり方、そして農協のあり方、市場流通のあり方などをじっくり考える、良いきっかけとなりました。
いろいろと勉強したい事、そして実需者の立場で、感じた事をストレートにお話出来ればなと思います。
さて話しは変わりますが、昨夜のWBS(ワールドビジネスサテライト)で、日本の野菜の種子についての特集がやってました。
WBSは、ご存知のように日経の番組ですが、殺人事件とか、ゴシック関係は、弱い報道番組ですが(笑)、たまに良い特集がやるので、毎日定期録画しています。
写真にもありますように日本の野菜の種は、海外からのものが大半であり、自給率は、10%しかありません。
私自身、種が、海外からの輸入に頼っている実状は、認識していましたが、これほどまでの数字だとは思っていませんでした。
「伝統野菜」と言われる野菜の種さえも海外から持ち込まれています。
ちなみに輸入種子の大半が、F1です。
当然ですが、多くは、日本の種苗メーカーがかかわっているようです。
それだけ「種作り」も手間暇がかかると言う事でしょう。
野菜だけの自給率は、現在、画面にもあるように81%ですが、トータルで言えば、約40%であり、国(農林水産省)の当面の目標は、45%です。
農業には、土地、豊かな水、燦々と輝く太陽(お天道様)、担い手(人手)、種、肥料、農薬、農業資材(ハウスなどの施設園芸に必要な資材)、冬場であれば、ハウスを加温する為の重油などが必要です。
これらを考えた時、出来上がった農産物だけをカウントして自給率を論じる事に果たして意味があるのだろうかと、ふと思います。
多くの産地は、人手は、事実上、輸入に頼り(表現は不適切かもしれませんが)、資材の大半は石油製品であり、重油と共に、その99%は輸入に頼っています。
決して批判ばかりする気は、さらさらありませんが、その実状を分かった上で、いろんな事を論ずる必要があります。
このような実状を知れば知るほど、私自身、もっと勉強しなければと思います。
黒田久一