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フードサービスの原点 in 祇園

2009.10.01

昨日、京都・祇園にあります、日本料理のお店「大神」さんに、惣菜業界の有志だけで、食事に参りました。

http://www.delicious.ne.jp/html/toku02/kiji02/kiji02_0210_51.htm

「大神」さんは、カウンター9席のみのお店であり、「完全予約制」です。

お昼の営業は、11時30分~13時までの営業で、3,800円のコースと5,400円のコースの二種類。

夜は17時~20時までの営業で、11,000円の一種類のみです。

全ておまかせコースです。

昨日は、有志9名の貸し切りで、素晴らしいお食事を堪能させて頂き、本日は、「大神」さんの定休日である木曜日であった事もあり、ホテルの会議室を借りて、店主である大神 淳さん(写真の中央の青いシャツの方)をお招きし、フリートーク形式で、その商売のエッセンスを聞く事が出来ました。

食事会&店主を囲んでの大変有意義な勉強会でした。

カウンター形式なので、厨房は、オープンキッチンであり、大神の大将(店主)と若い見習いの料理人2人の3人で、キビキビと、素晴らしいお料理を出されます。

料理人である店主自ら、お客さんと対話しながら、そして、さりげなく、お料理の「間(タイミング)」を見計らって出される姿は、まさしく「フードサービスの原点」だと思うのです。

本当に絶妙のタイミングでした。

私は、大学卒業と同時に、ファミレス全盛時代にデニーズに入社し、完璧にシステム化された厨房に立ち、“真似事の料理”を出していました。

あの時代は、それでもワクワク感があり、ハレのお料理でした。

大半は、セントラルキッチンで処理された食材が中心でした。

ファミレス全盛時代は、「大量生産方式のフードサービス」の代表格でありました。

しかしファミレスのお料理は、“日常化”(ケの存在)となり、ワクワク感もなくなり、陳腐化してしまったので、衰退して来ました。

今、流行っている飲食店は、どちからと言えば、大型セントラルキッチンでのお料理ではなく、スクラッチ(現場調理)型の「スモールキッチン&ビッグシェフ」のお店が、流行っていると思います。

2時間のフリートークは、あっと言う間に終わりました。

私は、メモを取りましたが、印象に残っている事として

・若い時は、才能より、修行先が大切。そこでのハードワークが必ず、後々活きて来る。

・美的センスが大切。お料理を出すだけなら、誰でも出来る。器、店内の雰囲気、掛け軸に至るまで、センスが必要。

・完全予約制の意味は、食材のロスが、限りなく減らせる。そして仕入は、市場には行かない。それは必要以上の量を買ってしまうから。こだわり食材より、鮮度重視で、必要な物(量)だけを配達してもらう。鯛であれば、半身で多い時は、高くついても「切れ単位」で、持って来てもらう。だから、仕入業者は、大切にしたい。

・全て現金で支払う。

・お客様には「時間」を買って頂く。料理を召し上がって頂く「楽しい時間」を。

・献立(メニュー)は大切である。修行時代の献立表は、今でも大切にしている。

・「本物志向」を貫きたい。本物は、景気に左右されない。

・良いお客様が集まる一流の場所でやりたかった。だから祇園で店を出している。
スリッパ履きのお客様が来るようなお店は作りたくなかった。料理人として、真剣勝負なので。

・だしが命。特に吸い物。かつおより、昆布を大切にしたい。

・冷凍庫は、積極的に活用している。それは残り物の食材を保存するのではなく、仕込んだ食材の鮮度を保つ為に活用している。

・盛り付けは“立体感”が大切。

・最後に、「自分の好きな仕事で、自分の仕事に対して、お金を頂戴し、お客様が喜んでくれ、“ありがとう”と言って下さる。本当に素晴らしい仕事だ」と。

まさしくプロ中プロを見た思いが、しました。

黒田久一

黒田 久一

黒田 久一

惣菜のわかるオヤジのブログでは、フルックスグループ代表の黒田久一が、日々の出来事を発信いたします。